こんばんわ。
酒のつまみの肉を焼いていたら地震が来て、落ち着いた頃には肉が冷めていて悲しいくらげです。
余震などないといいのですが。
ダイバーシティのために大切なこと
さて、昨日は「ダイバーシティを推進するためには多様性の確保だけでなくリーダーが適切にシェイクすることが大切だ」と書きました。
どのように異なる属性を混ぜ合わせるのかを、障害者として健常者に混じって働いている自分を振り返ってちょっと考えたところ、以下の3つがポイントになるのではと。
一つ目は公平に仕事に参加させること。
二つ目は平等に成果を評価すること。
三つ目はそれぞれの利点を引き出すこと。
公平に仕事に参加させること
一つ目の「公平に仕事に参加させること」はそのまま、仕事をさせることです。
組織の中で採用する以上、仕事をさせるのは当たり前なのですが、女性や障害者・シニア雇用などはいわゆる現役健常者男性の担う仕事に直接関わらないことがあります。
ダイバーシティの概念は「ニーズの多様化に対応する」こともあるので、現役男性が担う仕事を積極的に分配するべきです。
障害者雇用ですと障害者を一つのセクションに集めたり特例子会社でまとめて採用したりすることも多いのですが、それでは「ダイバーシティの推進」にならないのではと。
もちろん、能力差などもありますので、現役男性とそうでない属性が「同じ」ことを求めることは難しい場合はあるかもしれません。
しかし、最初から「これはこちらの仕事だから」と抱え込むのではなく、公平に仕事を割り振ることはモチベーションの意味でも大事ですね。
平等に仕事を評価すること
二つ目は平等に成果を評価すること。
とはいっても、ボクはというと、特にニーズを掘り起こしたり顧客と直接対応するセクションではないので「障害者」の経験を直接生かせることは少ないですし、障害があるので出来ない仕事は多いです。
では、そういう時は「同じ仕事が出来ないから駄目なのか」と言うとそういうわけではないですよね。
たとえばボクは聴覚障害があるので電話や他のセクションと口頭で色々交渉することは難しいですが、物を読んだり調べたりする能力は他の社員以上に評価されています。
で、調査したりレポートを作る仕事が増えている。
そういうところをどう評価するのか、「普通」ではない軸をどうとらえるのか、もリーダーとして不可欠なことではないでしょうか。
それぞれの利点を引き出すこと
三つ目はそれぞれの利点を引き出すこと。
二つ目に関わりますが、評価軸を作るためには、その人の「よかった探し」をする必要があります。
これは「マイノリティサイド」だけではなく、マジョリティサイドの人も巻き込んで「それぞれ何が出来るか」を見極めて仕事を割り振る。
「よかった探し」は結構めんどいですよね。
ボク自身、障害があるけど仕事でこれができる、という自信を持つのには今の職場で2年かかりました。
しかも、「属性としての利点」と「その人の持つ利点」は重なるところもあればそうでないところもある。
「属性として考えられる利点」がその人が活かせるかというとそうでもないこともありますよね。
なので、実際に仕事をさせてみて、トライアンドエラーで部下もリーダーも学んでいく必要がある。
そして、互いに「利点を活かす」ことを学んでいく、という気の長い作業が必要とされるんですね。
多様性疲れに対抗するために
昨今、ダイバーシティに対する「疲れ」のようなものを聞くことはよくあります。
「配慮をするのが面倒」「こちらが一方的に気を遣う」などの問題があるようです。
ダイバーシティを推進してそれが効果を上げていない、「仕事上での成果が発揮されていない」ことが結構あるんじゃないかと。
なので、やはりリーダーが積極的に「成果を増やす」視点を持つことが不可欠なんだろうなーと。
まぁ、言うは易しというやつで、実際にうまくいくためには失敗を積み重ねなきゃあかんわけです。
その間に失敗の責任をだれがどう取るのかが曖昧なのも「多様性疲れ」の原因でもなかろうか、と。
現状が悪くなっていると感じているときほど他人のせいだと受け止めてしまいやすいですし、自分と関係が薄い人ほど責めやすくなります。
これは「マジョリティ→マイノリティ」だけではなく、その逆もあるんで不信感は増幅しがちなんですけどね。
克服するためには一つの目標に向かって「協働する」経験が不可欠なのかもですけど、なかなか一つの目標が定まりにくいのも現代社会の問題かもしれません。
ま、そんなことをとりとめもなく仕事納めの年末に思うのですよ。
来年からも、自分の存在を通して仕事をいかに 「ダイバーシティ」に持って行けるか、頑張りたいと思います。
今日はこのくらいで。では。