こんばんわ。ポメラを部屋で見失って探したところ新聞の束の中から出てきました。右から左へ流すのほんとうに止めましょう。
やまゆり園再建見直しについて
建て替え計画再検討
さて、先日、やまゆり園建て替えについて「当事者不在」の再建案はよくない、という記事を書きました。
それが、1月25日の黒岩神奈川県知事の定例記者会見で「公聴会での意見と入居者家族や職員の意見に温度差があり、どう調整するか課題」としたうえで「障害者施設が本来どうあるべきか、一度冷静に考えるところに来ている」と当事者を含めて聞き取りを再度行い、再建計画の再検討を行う意向を表明しました。
ただ、議論のあいだに入居者をどうするか、という問題もありますが、横浜市の「横浜知的障害者関連施設協議会」が希望する入居者を加盟施設のグループホームなどで受け入れる方針だそうです。このような選択肢が増えることで、神奈川県の取れる動きが変わってきますので、大変ありがたいことです。
今後の一里塚に
前回の記事でも書いていますが、ボク自身は大型施設が再建されること自体は反対はしないんです。ただ、「障害者自身の意見」を聞き取らずに再建案を進めるのに大反対なだけです。たとえ、知的に障害があろうとも、何も考えられないわけではないということです。
なので、黒岩知事が再検討の指針を出したことはとても英断です。ほんとうにありがとうございます。
また、黒岩知事は「新しい時代の施設のあり方をじっくり検討していきたい」と述べていますが、どういう形で決着をするのであれ、障害者福祉施設について大きな一里塚になるでしょう。べつに当事者でも何でもないですが、議論を探って行きたいと思います。
自立のあり方
自由であるのがいい
ボク自身は、障害者は「施設」からも「家族」からも離れて自立していく方針が一番良いと信じています。「家族」の支援は家族親族の負担が大きすぎますし、まず、家族は福祉の専門職ではない。んで、「施設」での支援は障害者自身がかなり不自由さを感じるしやはり「自由」ではない。
人間は(主にカント的な意味での)「自由」が不可欠であり、そのためには障害者自身がどこに住みたいのかの選択は障害者自身が行えるとよい、と考えています。
全体的な枠組みの再検討を
まぁ、そういう選択の自由は経済的な問題が大きく関わるよね、というのは常々述べているところですが。
また、地域で自立するためには介護者の数が充分いないと難しい。ですが、障害者介護職の給料は安い。保育園と同じ問題がここでも起きています。
ですので、障害者の自立というのはただグループホームを増やすだけでなく、障害者支援という枠組みそのものの見直しが不可欠なのだろうな、と。この観点からも、黒岩知事にはぜひ深く切り込んで欲しいと期待いたします。
いや、ほんとうにGood Jobと思ってますよ、ええ。
今日はこれくらいで。では。