【コラム】影響力という匂い。あるいは可能性を潰す香水について。

ここのところ、なんとか読書をする暇と精神的な余裕が出てきたので、数冊Kindleで本を購入した。その中に最近流行りの自己啓発系の本もある。

意外かもしれないが、私は自己啓発系は結構好きだ。読んでるだけで頭が良くなる気がするし、3日間は影響されて仕事が捗ったりする。実際に頭が良くなったり作業が捗っているかどうかはいつもスケジュールがつまりすぎてタコ踊りをしているところで察してほしい。

しかし、最近の自己啓発本には必ずと言っていいほど、この先の社会は資本経済主義社会から評価経済主義社会になっていくという未来予想図が載っている。

評価経済主義社会とは、個人がなにをやったとかどういう事をしたという評価そのものが社会的なステータスになる社会のようだ。まぁ、私自身がVALUやらなにやらの「評価経済」に関わるサービスを使ったりしてるけど、今ひとつわからない。ただ、なんとなく「有名人は得だ」みたいな理解をしている。

こんばんわ。くらげです。 VALUでトラブル(?)発生 けっこう深刻にハマっているVALUですが、なかなかファンタジックな騒動が起こって...

そして、評価経済主義社会で大事なのは「影響力」ではないか、という本も結構ある。影響力があれば自分のやっていることを発信して、他の人に評価されたり、自分のために何かをしてくれることが増えるであろう、という話だ。

私も少なくともツイッターにおいて全く「影響力がない」とはいい難くい、この影響力を色々な面で「活用」しているのは事実だ。だから「影響力を上げよう」という言説は肯定出来る。むしろ、なにかしっかりしたプロダクションをしている人はもっと「影響力」を高めてほしい、と思うこともある。

ただし、一つ注意してほしいことがある。それは「影響力」そのものは何らかのプロダクトや成果物ではない、ということだ。「影響力」を高めよう!という言葉に対して「影響力」自体を育てよう、というのは大間違いだ。

「影響力」とは「花の香り」みたいなもんだ。花は良い。人の目を惹きつけて心を癒やしたり、ミツバチや蝶に十分な蜜を提供したり、香水の材料にすることもできる。

そして、その花々の香りは私たちを魅了するけど、だからといって花の香りは花そのものでない。だけども、花の香りの香水を買ってきて吹き付ければどんな花でも高級品になると考えている人が年々増えてるように感じられてならない。

影響力を本当に育てたい人がするべきことは、勉強なり仕事なりをして、なにか手を動かして書いたり描いたり、作ったり弾いたり体を動かしてスポーツをするなり、という「リアルでの蓄積」を重ねていくことだ。それは可能性という種に肥料や水を与え、日当たりを調整し、雑草を引っこ抜いたりして花を咲かせることだ。そうすれば、影響力なんて勝手に出てくる。

もちろん、立派な花でも見つけてもらえないこともある。こういうときは導線を作るために匂いをつけてもいいだろうけど、まだつぼみの花にいくら香水をぶっかけてもすぐに消えるし、何も残りはしない。下手したら香水をかけられたことで枯れてしまうかもしれない。

「評価経済主義社会」はたしかに来るかもしれないけど、それはなにか実力がなくても影響力や評価だけ一発逆転出来るということではない。むしろ、個々人の「実力」や「業績」がなお一層際立つことになるだろう。だから、評価経済主義社会を生きたいあなたが今するべきことはSNSではない。勉強と仕事だ。

とまぁ、偉そうなことを言っているが、私自身、SNSで影響力に振り回されてひどい目にあっている。

身の丈にあわない影響力はほんと身を滅ぼすので、皆様はこの犠牲を無駄にしないでほしい。エセインフルエンサーとの約束だよ!

では、今回はこれくらいで。では。





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