こんばんは。くらげです。
サークル機能が誕生しました
ふとネットニュースを見ておりましたら「noteでサークル機能が本日から開始」という記事が流れてきました。
「note」とはピースオブケイクが運営する文章やマンガ、写真、音声などのコンテンツをアップできるメディアプラットフォームで、コンテンツの販売も簡単にできます。
私も寺島ヒロさんと一緒に「くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談」というコンテンツを連載していて、おかげさまで50人前後の方に登録していただいております。
「note」は外部からの広告などを掲載せず「クリエーターがコンテンツを販売し、その手数料を得る」というビジネスモデルを長らくつづけておりました。
最近は「note PRO」というサービスを開始したり、様々な企業とコラボするなどの施策を続けていますが、コンテンツファーストなところは変わっていないですね。(どうでもいいのですが私はnoteのイベントでライトニングトークをして「皆さんでnoteを養いましょう」とか言っていた阿呆です)
それ、noteでやる意味あんの?
今日(2020年2月5日)から始まったnoteの「サークル」機能は自分のコミュニティやサークルを手軽に月額会費制で設置できる機能で、昨年12月にサービス開始のアナウンスがありました。
私はこのアナウンスを読んだ時、これまでコンテンツを主軸にしてきたnoteが随分「俗っぽい」ところに進出してきたな?と感じまして。
パっと見たところだと、あちこちでやっているオンラインサロンやコミュニティとの違いが明確でなく、noteには私も使っていますが月額制の「定期購読マガジン」あるのにわざわざnoteでコミュニティを作る必要があるのだろうか、という疑問を持ちました。
また、新しいコミュニティサービスを使って「荒稼ぎ」を考える方もおろうかと心配しておりました。(noteの設立直後の惨状を目にしているので特に)
サークルだからこそ意味ありそう
ですが、note CXO(Chief Experience Officer)の深津貴之さんがこのようなツイートをしていて、「ああ、だからサークルなんだ」と納得したんですね。
これから始まるサークル機能は、「何者でもない僕が、サークル開設した瞬間に、大人気でお金持ちにヒャッハー!」というような機能では「ない」よ。そういうファンタジーは起こらない。
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) December 19, 2019
なので、おすすめのシナリオは
「デザインやビジネスなど、専門職系でしっかり業界実績のある人が、大規模な勉強会サークルを作る」とか、— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) December 19, 2019
なので、カジュアル度的には、「グルメ部作って、幹事はタダで飲み食いできてトントン」ぐらいの、平和なサークルから試すといいと思う。それも「自分の好きな分野」「人が集まらなくても、俺だけでもやっちゃうもんね!」という分野で。
— 深津 貴之 / THE GUILD (@fladdict) December 19, 2019
オンラインサロンやオンラインコミュニティはいくつか出入りしてるんですが、結構高い金を収める割に内部が全然動いてないところとかも少なくないんですね。
それでも潰れないのサロン等も多いのは「コンテンツ」というよりも「ブランド」や「コミュニティ」への帰属感が高い物が多いからなのだろう、と感じました。
それ自体は別に悪いことでもないのですが、「帰属心」とか「忠誠心」のパラメータが明日にでも本能寺を起こしそうなくらいに低い私にとっては「実用的」とはあまり感じないし、「教える-教わる」の構図がピラミッド型に固定されることが嫌いな万年不良学生(35歳)にとってもなかなかに居心地がいいところを探すのに苦労します。
noteのサークル機能はもちろんサロン的な使い方をすることも簡単だとは思うのですが、「サークル」という名称にしたことと月額の上限を1万円という比較的少額にしたことに意味を感じました。
まず、「サークル」という言葉は明らかに巨額が動くイメージを捨てていますよね。言葉の重さとしても「講堂を借りて講演」とか「会議室を借りてセミナー」というよりも「家にみんなで持ち寄って勉強会」くらいの気楽さだと思います。運営としてもそれくらいの気楽さで使ってもらいたいのでしょう。
「儲からない」を選択する覚悟
生臭いことを言えば、昨年9月にnoteの月間アクティブユーザー数(MAU)が2000万人を突破しましたが、ピースオブケイクとしては昨年10月に出た第7期決算公告では依然として赤字です。第三者割当増資を2回実施したとはいえ、大きな収益の柱を打ち立てることは急務で、サークル機能がそれに当たるはずです。
外部広告を貼らないnoteでは、大雑把に言えばnoteの内部で動く金額の一定の割合=収益なので、大規模なサークルがいくつもあることが嬉しいだろうし、そういう意味では既存の「サロン」やら「コミュニティ」と変わらないまんま移植したほうが儲かるはずなんですよね。
それに、サークルを作って大儲けする人がいればいるほど(短期的には)noteにとっては助かるから、「儲ける人がいない」とCXOが言っちゃうのはよっぽどのことなんじゃないでしょうか。
なんというか「武士は食わねど高楊枝」というか、noteがnoteとしてあり続けたい、というストーリーを曲げない姿勢に感心するのですよ。
でもまぁ、それはピースオブケイクの内部の問題なんで、ユーザーとしては遣いやすければ何でもいいわけですが、ええ。
自分ならどう使うか
と書いたところで、「自分ならどう使うかなぁ」と考えをこねこねしているのですが、
・発達障害ライフハック部を作り、集めた会費でガジェットなどを買って持ち回りでレビュー記事を書く
・発達障害者が休憩しやすい部屋を作り、その部屋の利用権をサブスクリプション的に集める
・発達障害に関する相談を受け付ける窓口にする
・普通にファンクラブ(外に出さない情報もあるよ!)
みたいな感じですかねぇ。「自分が儲かる」じゃなくて、会を運営する費用を集めやすくするシステムと捉えるとめちゃくちゃ可能性があるんじゃねぇかなぁ!とか思いましたねぇ。まだこねこねすればいくらでもアイデアが出てきそうです。
今すぐサークル機能を使うのは難しいかもしれませんが、なんかのついでに使えればなぁ、と思いますし、「noteを養いましょう!」とか公の場(しかもnoteのイベント)で言ってしまった以上はなにかこうその手足を動かして少しでも盛り上げられたらなぁ、と。
「よいサービスを考える部」に加入しました
それとは別に、このサークル機能については本当に興味があるので、深津さんが始めた「よいサービスを考える部」というサークルに(年齢と所属を偽り一番安いプランで入ろうかという誘惑を振り切り)加入してみました。
noteのサービスに口を出す権利を買ったと思えば多分安いので、もとを取れるように暴れていきたいと思います。暴れすぎてそのうちアカウントごと消えたらすみません。
このくらいで
さて、今回はこれくらいで。皆様、好きなサービスは応援しつつ踏ん張っていきましょう。では。
※本記事はnoteに書いたコラムを転載し編集し直したものです