音声入力の技術の発達が著しい
私はこのブログも含め、長文の記事は音声入力で大まかな文章を作っていて、入力がうまくいかないところや仕上げにちょこちょこキーボードを打つという方法を使っている。数年前の音声入力は下書きには何とか使えるというレベルだったので音声入力の進歩が著しさは目を見張るほどだ。
ただ、音声入力が使いこなせれば短時間で記事を作れるわけでもない。そもそも頭にないことが書けないわけで、頭の中にある程度は記事のプロットがないといけない。このプロットを組み立てるのが最も難しいし時間もかかる。そういう意味では「時短」を目的に音声入力を導入すると「あまり時短にならない」と肩透かしを食らった気分になるかもしれない。
音声入力は楽である
では、私はなぜ音声入力を使ってるかというと、「入力が圧倒的に楽」だからだ。入力だけで言えばまだまだキーボードの方が早いのだけど、音声入力の方が肉体的に楽なので疲れていても記事を作りやすい。
また、「ここはちょっとおかしいな」と思うなところでもキーボードで入力している場合はまるまる直しとかめんどくさいということがあるが、音声入力だと数百文字単位で一気に書き直すこともよくある。プロットを作るのがめんどくさい時も「とりあえず全面的に書き直すことを前提に記事を直接書いてみる」という気楽さで取り組むことができる。
この辺りは私が音声入力にはまるきっかけになった野口悠紀雄先生の「話すだけで書ける究極の文章法」に詳細が書かれているが、音声入力は「楽」であることが最も大きな利点であって、原稿を作る時間が短縮できるというのは結果に過ぎない。(この本は2016年出版の本で技術的には既に古いものになっているが本質は変わらない)
音声入力は「当たり前」になっていくはずだ
これまでの入力方法と音声入力の違いは車のMTとATのようなものがあって、私はMTの免許を持っているが運転するなら断然にATだ。慣れてしまえばATもMTもあまり関係ないという方も多いが、 運転が簡単なのはATだし入力が簡単なのは圧倒的に喋ることだ。
人間は怠惰な動物なので、技術が進歩すれば進歩するほど楽なほうに向かって行くのは歴史的必然で、キーボードやフリック入力はそのうち「MT」のように「プロが好む道具」になっていって、普段使いならば音声入力の方が楽だという時代が来るのではないかと予測している。
聞くところによれば、すでに若い方々の間では音声入力が当たり前になっているらしいが、私は若者の知り合いがあまりないので実感はない。この辺の事情に詳しい人は是非ご連絡いただきたい。
音声入力には欠点がある
しかし、音声入力には街中で一人で喋り出すのが恥ずかしいとか、周囲に内容がだだ漏れになるとかの欠点がある。この辺りはもう少し技術が進歩すれば口をパクパクするだけで入力ができるとか、喉にセンサーを貼り付けて喉の動きで文字が入力できるとかとかそういうこともできるかもしれない。また、最近は駅ナカにオンライン会議用のブースが出来ていたりするが、電話ボックスのノリで「音声入力専用ブース」ができるかもしれない。
私は家では音声入力、キーボード入力と使い分けているが「外出先で音声入力をしたくなるとき」もある。そういう時は快活 CLUB の防音性のある個室ブースを使ったりしているがやはり高いので街中に音声入力ブースが本当に欲しいところである。(今思いついたがカラオケボックスを活用してもいいかもしれない)
社会も変わっていく
グーグルアシスタントやSiri、Amazon Alexa のようなスマートスピーカーも一般化しているし、私が使っている人工知能搭載カーナビ「NP1」もほぼ全て音声入力である。
そういう中で文字を書くということも音声入力にどんどんシフトしていくだろう。音声入力・音声案内の社会はもうすぐのところにあるはずである。