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「フリー からお金を生み出す新戦略」に見るTANSTAAFLはネット社会でも真実なのか?ってお話

こんばんは。くらげです。

書籍1冊読み通しました

久々に分厚い本を1冊読み通しました。いや、分厚いといってもたった300ページ強で威張ってんじゃねぇぞ、と思いますし、Kindleでも本を読んでないわけではないのですが、物(アトム)としての1冊を読み通すのはやはり「やりきった」という満足感が高い物であります。

フリー <無料>からお金を生み出す新戦略

で、今回読んだのは「FREE <無料>からお金を生み出す新戦略」。

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VALUをはじめてから「評価経済社会」やら「フリーミアム」とか知らない単語が舞い込んでくるんですが、どうも「資本主義」の次に「お金ではなく評判・評価が中心軸にある社会」というものが来る、思想的なもんがあるらしくてですね、「どういう社会なんだろう」というか「無料を金にするとかどういうことなんだろう」というところで手に取ってみた本です。

TANSTAAFL

ボクはSFが好きだったこともあって「TANSTAAFL(タンスターフル)」という言葉が好きです。これは”There Ain’t No Such Thing as a Free Lunch.”の頭文字を取った物で、「無料のランチはない」という意味ですね。ロバート・ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」で有名になった格言です。

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西部開拓時代にはバーで1杯ビールを頼むと食事が無料(Free Lunch)になるというサービスが流行しました。しかし、ビールの代金に昼飯代が上乗せされていますし、一度酔っ払った客は一杯で済ます、ということもあまりないので結局は店の儲けはプラスでした。つまり、客からすれば「昼飯代は無料ではなかった」ということなのですね。日本でいうと「ただより高いものはない」という話です。

で、「月は無慈悲な夜の女王」では「どんなものであろうと、手に入れるには、それに対して支払うんだ」という意味合いで使われるのですが、その支払いがなんなのかは是非読んで確かめてください。

ビット社会とアトム社会

こういう格言を覚えているので、VALUとかで言われる「評価」だの「フリーミアム」だのと言われても「うさんくせぇ」としか言い様がないんですよね。結局は「モノ」なり「サービス」なりが先にあって「評価」であろうと「金」であろうと「払うモノは払うんだろう」と。

で、著者は20世紀の経済を「モノ(アトム)中心の社会」で、21世紀を「情報(ビット)中心の社会」と言っています。ビット社会では情報の価値は著しく下がり、ひとりあたりの負担額はほぼ0円になる。しかし、それを大量に集めることが出来れば巨額になる、という「国民ひとりから1円もらったら1億2000万円になる」というジョークが実際に成り立つ、という話ですね。

この本が書かれたのは2009年で、現在はそれから8年経つわけですが、今の世の中を見渡すとネット上で「タダ」でないサービスを見つける方が難しいです。そして、無料でサービスが儲かる仕組みに対する一般的な理解も2009年当時より進んでいますから、さほどインパクトがある話が多かったわけではない。

金儲けのヒントは満載

ただ、この本は微々たるものですが「ネットで金を発生させている」立場からすれば凄く実践的なテクニックが満載です。具体的には書きませんが、今、VALUでやっていることをどう飛躍させることが出来るか?みたいなヒントはかなり掴めましたね。(なお、成功するかどうかは別問題)

まぁ、フリーというか「ネットでどうやってサービスを成り立たせることが出来るのか?」というところはこの8年で大きな変化はないように思えますので、持続性のあるネットサービスを立ち上げたいなら是非ご一読ください。さて、なにか仕掛けていきましょうかねー!

踏ん張りましょう

では、今日はこれくらいで。皆様、良著を読みつつ踏ん張りましょう。でわ。

くらげ

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