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聴覚障害者も音楽で言い争いはするんですよ!ってお話

こんばんわ。新聞を読みながら「最近の広告はCMばかりだな」とあおに振ったら「せやな。CMは広告だよな」と真顔で返されて死にたいくらげです。

あと、BABYMETALを間違えて「ベビーメンタルって知ってるか?」とどや顔で聞いたら「ベビーメンタルはあんただよ」ととどめを刺されました。

BABYMETALは聞こえない

ところで、BABYMETALが好きな友人がいるのです「BABYMETALなんて聞こえるのか?」「てめぇが好きなテクノポップのほうが聞こえんわ」という話をします。

これ、音楽の趣味でけなし合いをしているかのように見えますが、違うんです。

純粋に「音楽が聞こえないけど音楽が好き」だからなんです。ボクも友人も聴覚障害者なんです。それぞれ聞こえる音域が違うんです。聞きやすい音楽も物理的に限られてくるんです。

ややこしい話なのですが、健聴者の耳は低音域から高音域までだいたい同じ音量で聞くことが出来ます。でも、ボクたち聴覚障害者は「耳が悪い」のですが、「どの音」が聞きやすいかは違うんです。

聞こえないもいろいろです

このグラフは聴力検査のオージオグラムといって、どれくらい聞こえないかを検査した結果です。

このグラフを見れば分かりますけど、左側(低音域)はほぼ健常者並に聞こえているのですが、右側
(高音域)はまったく聞こえていません。その平均値を取ると「重度難聴」となります。

ボクの聴力は「高音急墜型難聴」というものなのですが、逆に高音域が聞きやすく低音域が聞こえにくいタイプもあります。先ほどの友人はこのタイプです。

聞こえる範囲で聞こえる限り

ボクはBABYMETALに限らないのですが、高い音が突き抜けた音楽は音楽として認識できません。その反面、ベースががっしりしているものが好き、というか、そうでないと聞き取れない。当然、歌手も男性が多くなります。平沢進とか、平沢とか師匠とか。ええ、馬の骨ですとも。

友人はボクとはまったく違い、女性の甲高い声がキャッチしやすく、ベース音的なものは聞こえにくい。そういう差が「聞こえる音楽」「聞こえない音楽」の違いを作るんですね。

でも、お互いに音楽を楽しんでいるのには違いなく。本当に音楽はいいものです。

聴覚障害者が音楽を楽しむということも驚きかもしれませんが、楽しめる音楽の種類が人によって違う、ということはあまり知られてません。

ぜひ、明日から使える雑学として広めてください。へ~ボタンはございません。

明日はマニアックな補聴器用オーディオ機器のご紹介いたします。では。

くらげ

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くらげ

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